私は、罪深く孤独な自慰に浸りながら、他人の一夜妻となった由香里の姿を想い続けました。それは伊豆の旅館で岩崎と私達夫婦が三人で過ごした夜、薄暗い部屋の中で目にした光景でした。
妻の膣口から白く太い筋となって垂れ落ちる岩崎の精が、決して消える事のない記憶となって心に刻み込まれているのです。
いつの間にか私は、妻の名をうわ言のように呼び続けていました。身を裂かれる程に狂おしい嫉妬と、何にも代え難い至福の悦びが廻るように縺れ合い、私の心を掻き乱します。
由香里の秘部の温かさがいとおしい…
潤いで満たされた柔らかな秘奥が恋しい…
今頃、岩崎の強張りを恍惚の射精へと誘う艶かしい愛液で包み込んでいる筈なんだ…
私は、妻の膣の代わりにローションに濡れた手を勃起した茎に添え、繰り返し上下に滑らせました。亀頭の割れ目から垂れ続ける先走りのぬめりが指に絡み、更なる快楽の極みへと導きます。
間近に迫る恍惚の頂上への誘惑を断ち、少しでも長く踏み止まろうと手を止めましたが、もう一人の自分が吐精へと駆り立て、濡れ光る指を動かしたのです。
私は極みへと達する間際の中で、妻を寝取られた夫の葛藤と悦びを由香里に知って欲しいと願いました。決して妻の行為を邪魔するためではありません。一夜妻として岩崎と結ばれている彼女への想いを伝えたいだけなのです。
茎から迸る精を由香里に見て欲しい…
その瞬間を撮った写真を由香里に送れば、彼女もきっと背負った罪から許されるはず…
妻を愛しながら果てた夫の証だけが彼女の救いになるんだ…
精の迸りを受けるために掴んでいたティッシュを放し、枕元に置いた携帯を取ろうとしました。しかし、精の放ちを堪え続けた身体は金縛りのように硬直しています。深く息をしながら茎を握った手を離し、開きかかった吐精への扉を力ずくで閉じようとしたのです。
張り詰めた両脚の爪先へと体中の力が集まり、ゆっくりとした痙攣が下腹部を波打ちます。茎が小刻みに震え、まるで閉じようとする扉の隙間から漏れるように、亀頭の割れ目から白い粘液が茎を溢れ落ちました。
それは理性と意思では抑えきれない、煌めく甘美な瞬間に至る最後の兆しでした。私はとっさに手を亀頭に被せ、果てる寸前に漏れ出た白濁液を手に絡めると、反り返った茎に塗り付けたのです。
それはローションでは決して得られない、生温かく濃厚なぬめりでした。溶け入った性の欲望が艶めかしい糸を引き、張り裂けそうな茎と縺れ合います。
あの夜… 岩崎の熱い精を受け入れた由香里の愛おしい秘奥を、狂おしく勃起した自分の茎で貫いた記憶が目の前に蘇ります。他人が妻の体で欲望を満たした証が真綿のように茎に絡み付き、残酷なまでに眩い至福と悦楽を私に与えてくれたのです。
それは私にとって、最愛の妻を他人に捧げたからこそ得られる至高の悦びでした。妻と岩崎が結ばれた証の愛液と精液が溶け合い、夫である私の茎を包みながら、罪にまみれた快楽の極みへと導いたのです。
極みの寸前に漏れた精に濡れ光る茎を握り、あの時に浸った至福の悦びを想い浮かべた瞬間、股間から反り立つ亀頭へ向かって、一本に連なった激しい快楽が突き抜けました。
狂おしい脈を打つ勃起の先から、濃厚な白い飛沫が紐のように幾本も吐き出されました。妻に対する情愛と、罪にまみれた欲望が混じり合った生温かな粘液が、下腹部やシーツの上へと撒き散らされます。
次々と溢れる白濁を塗り付けるように茎を滑る指は、私にとっては他人の精で満たされた由香里の膣奥でもあり、愛おしい口内でもあったのです。それらは私の理性を奪い取り、更なる極みの昂りへと導きました。
由香里への想いが溶け込んだ精で、彼女を理想の妻に塗り染めたい…
一夜妻として男に精を注がれる度に由香里が美しくなるなら、どんな代償を払ってもいい…
迸りの脈を繰り返しながら、私の意識は霞のようにゆっくりと遠のいていきました。眩い光の中を漂うような至福の満たしに体を包まれたまま、口元で妻の名を呼び続けたのです。
最後の迸りが尽きた後、私は肩を震わせながら掠れた息を繰り返しました。さっきまで夢想の中に映し出されていた由香里の姿は、もはや何処にもありません。
出口の無い暗闇に閉じ込められたような孤独な苛みの中で、あとどれだけの時間、一人で妻を待ち続ければいいのでしょう。
私は消えかかる意識の中で、下腹部やシーツに付いた自慰の跡を拭き取りました。
手にしたティッシュの中から、虚しい精の芳香が微かに漂います。
今頃、由香里はこれと同じ岩崎の香りを感じているのだろうか…
妻が妊娠する可能性のある日であることを私から念押しされた岩崎は、避妊の約束を最後まで守ってくれたのだろうか…
妻の膣口から垂れ落ちる他人の精を目に浮かべ、罪深い至福の自慰に浸りっておきながら、今になってそれとは真逆の不安が心に芽生えます。他の男に妻と過ごす二人だけの夜を与えた私が、なぜ今更、身勝手な疑いをよぎらせるのでしょうか…
焦燥が鼓動を駆り立てながらも、虚脱した体からは意識が少しずつ薄れていきます。まるで時が刻みを止め、全ての流れがその場に留まっているようでした。
由香里…
今、何をしているの…
何を感じ、何を想っているの…
私は心の中で同じ問いかけを繰り返しながら、やがて訪れた睡魔が誘う漆黒の谷底へと落ちていったのです。
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