立ったままバスタブに片脚をのせる由香里の身体は、悦楽の眩い光に抱きかかえられるように何度も支えを失いかけました。壁の手摺を握りしめ、身を捩らせて必死に立ち続けようともがきます。
妻の悶えを弄ぶ私の舌は、秘部から溢れる愛液の露を絡めながら、襞の間を幾度も這いずりました。
私の頭にまわした由香里の両手は、罪深い舌先への許しを請うかのように指先が震えます。
妻の秘奥を求める私の茎は脈を打ち、首をもたげた亀頭からは、狂おしい滴が透明な糸を引くように連なりました。
由香里… 挿れて欲しいの?…
岩崎の代わりに今、貫いて欲しいかい?…
妻の求めを知っていながら、私はそれを拒みました。
明日、体の中に淫らな欲望を燻らせたまま岩崎の元に行くんだよ…
私ではなく、あの男に眩い至福の高みへ導いてもらうんだ…
それは、他人に身を委ねる妻の体に封じ込めた、淫らな愛欲の火種だったのかも知れません。官能の燻りを体奥に秘めたまま、由香里はあの男に会うために出かけるのです。
他人に一夜を捧げる妻の体を清める儀式は、もはや十字架に縛られた生贄に対する仕打ちへと変わっていたのです。
私はゆっくりと立ち上がり、由香里の小さな肩に手をのせました。妻は朦朧としたまま床の上に膝をつき、溺れたように口元を開けて息を繰り返します。
私は彼女の顔に下腹部を近づけると、突き出た肉茎の先端で唇をこじ開けました。唾液に包まれた艶めかしい快楽が、体の中を駆け昇ります。
由香里 舌を絡めて…
明日、他人と結ばれ合う罪を私に懺悔しながら、舌で償うんだ…
生暖かく柔らかな由香里の舌が、亀頭の周りを包むように這いずります。茎の先に刻み込まれた割れ目をなぞり、溢れる先走りと唾液の混じり合った舌先が、自虐と刹那の快楽を施してくれたのです。
岩崎にもそうしてあげて…
彼から迸り出る精を口の奥で受け止めるんだ…
喉に流れた岩崎の精を、彼に愛された証として体の奥に残したまま、再び私の元に帰ってきて…
眩い至福が全身を覆い、水面を漂うように脚から力が消え去ります。周りを囲む音と光が遠くにかすみ、下腹部の快楽だけが私の体を支えていました。
目の前で幾筋もの光が交錯して一つの輝きとなった瞬間、激しい震えが体を一気に突き抜けました。喉を締め付ける激しい恍惚が口を塞ぎ、熱い溜まりが連なりとなって茎の中を押し広げたのです。
私は吐精の兆しを由香里に告げる間もなく、白濁の粘液を彼女の口内に迸らせました。妻に恋い焦がれる切なさが、彼女の舌や喉に償いを求めるように犯したのです。
自分自身の精で妻を汚したい…
岩崎と重ね合わせる唇と舌を、白い精液で塗り染めたい…
下腹部を震わせながら、私の身勝手な吐精が彼女の中で愛欲の未練となって燻り続けることを願いました。儀式を取り繕った偽善の仕打ちは、性の生贄となる妻の奥深くで満たされないまま残るのです。
もしかしたら私は心のどこかで、由香里が自慰の行為を再び犯すことを秘かに願っていたのでしょうか。
きっと妻は今夜、灯りの消えた寝室の中で、いつまでも鎮まることのない想いに身を焦がし、眠れぬ息を潜めて指を秘部へと忍ばせる筈です。
傍らの私に気付かれぬよう固く唇を閉じ、漏れる声を隠しながら岩崎に貫かれる秘奥を慰める夜 それは私にとって彼女以上に切ない一夜なのかも知れません。
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