その日以降の妻との関係は、形として目に見えた変化は有りませんでした。
いつもと同じような生活のリズムに従って夫として振る舞い、妻も前と変わりなく私に接しました。
ただ一つの変化は、私が妻を妻としてだけではなく、元彼たちとの恋愛時代に、彼らの精を体の奥深くまで受け入れた艶めかしい女として妻を見るようになったことです。
皆様の奥様も、貴方と出逢う前には他の男性との恋愛時代があったことと思います。
その純粋な恋愛関係の中で、彼と体を交わり、全ての願望を受け入れていたとしても、極めて自然なことでしょう。
決して、結婚した後にその事を問い詰めたり責めたりなどしてはならないことです。それどころか、そのような素晴らしい独身時代を過ごすことが出来た奥様を喜ぶのが夫なのかも知れません。
私もそのようには思うのですが、他の「普通」とされている男性と私が異なるのは、他人と愛し合う当時の妻の姿に、錯綜した愛情を抱いてしまうことです。言い方を変えれば、違いはそれしかありません。
問いかけばかりで恐縮ですが、もし、貴方が何らかの理由で時空を超え、奥様と恋人が恋愛をしていた時代に身をおいたとしたら如何しますか?
そして、ふとしたきっかけで、奥様と恋人が交わる霰もない姿を、隣りの部屋から見てしまったとしたら…
貴方は、はっと息をのみ、思わず目を背けるでしょうか?
猛烈な嫉妬心で、いたたまれない気持ちに打ちひしがれるでしょうか?
あるいは、理不尽な怒りを感じ、身を震わせるでしょうか?
私はきっと…
恥ずかしいことの告白になりますが、そのいずれでもないと思います。
目の前の美しく淫らな二人の行為に見とれ、羨み、嫉妬と情愛が入り混じる感情に掻き乱されながら、性の衝動を堪えきれなくなるでしょう。
そしておそらく…
隣りの部屋で自分の下半身を露わにし、二人の姿を眺め、愛おしみながら自慰にふけってしまうと思うのです。
恋人と結ばれている「妻」に、私もそれ以上に彼女を愛していることを、心の中で繰り返しながら…
あの夜の妻との出来事から暫くして、私は自分と同じような感情を奥様に抱く夫が他にいないか、インターネットで調べはじめました。
私が思い悩んでことに対する一つのヒントがそこにあったのです。
夫婦交換…
言葉は知っていましたが、自分とは別の世界のことと決めつけ、遠ざけていました。
その「夫婦交換」という言葉が、今の私を突き動かす言葉として再び目の前に差し出されたのです。
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