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葛藤の中で【07】

岩崎は煙草の火を消してから、周りを何気なく見渡し、私に耳打ちするように話しました。

「私を奥様のお相手に選んで下さって光栄です。昨日、写真を見せて頂いただけですが、素敵な奥様だということはすぐに判りましたよ」

私は少しの優越感と緊張のほぐれから、謙遜した笑みを浮かべました。

「殆どの男は、あのような人妻を抱いてみたいと思う筈です。もちろん、私もです」

身を乗り出して、岩崎は言葉を続けました。

「ただ… 川島さんは奥様にこの事を、まだ何も話していらっしゃいませんよね…」

私は無言で頷き、岩崎の顔を見上げました。

それが出来たら、今までこんなに悩みはしない…

そう訴えかける目をしていたと思います。

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「当たり前のことですが、夫婦交換の前提は御主人と奥様、両方の同意と理解です。それが無ければ、夫婦交換をしてはなりません」

言われるまでもなく、私もそれは重々承知しています。
妻が自ら他人の男に体を差し出し、経験したことのない未知の悦楽に浸る姿… 私が欲しいのは、そんな妻の姿なのです。

決して妻に無理強いしようとは思いません。
それでは全く意味がないですし、何よりも決して消えない心の傷を彼女に与えてしまうのですから。

私は自分の気持ちを岩崎に伝えました。

「それを聞いて安心しました。川島さんが奥様を大切にされていることがわかります。」

椅子の背もたれに体を預けながら、岩崎は小さく二度頷きました。

「私は妻に何と言って気持ちを伝えたらいいんでしょう…」

行き場の無い私の独り言に、岩崎は少し考えてから

「突き放す訳ではありませんが、それはやはり、夫である貴方自身で考えて、自分の言葉で奥様に打ち明けることだと思いますよ。奥様を一番御存知なのは貴方ですし、奥様も貴方の気持ちが込められた告白だからこそ、受け入れることが出来るのですから」と応えました。

確かに、岩崎の言うとおりです。私の本当の気持ちが込められていない、他人の入れ知恵の言葉で妻の心を動かす事など不可能なのです。

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思い返せば、私も以前からその事は理解していた筈です。
だからこそ、四面楚歌のような圧迫と閉塞を感じ続けていたのです。これは妻に対して私のような愛情を抱く夫なら、誰しも逃れることは出来ないのでしょう。
その最も大切な事を、ここ最近の心の動揺で忘れてしまっていたのかも知れません。

岩崎の率直な言葉を反芻しながら、空になったままのコーヒーカップを眺めていました。

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葛藤の中で【08】

言葉が続かず、沈黙してしまった私を庇うかのように、岩崎は腕時計を見ながら「そろそろ店に戻らなくては」と呟きました。

「お忙しいのに、時間を頂いてすみません」

自分で感じるよりも時間の経過が早いのか、長居をしてしまったようです。
精算を済ませ店の外に出ました。先程よりも、勤め帰りの人影は、めっきり少なくなっていました。

「どのように奥様に打ち明けるかは、ゆっくりと考えて下さい。時間にリミットはありませんから。その前に、貴方自身が自分に納得のいく気持ちの整理を付けることが大切です」

岩崎はそう言うと、私に携帯電話の番号とメールアドレスを教えました。

私も岩崎に伝えようとすると、「貴方からの電話やメールがあれば、それに返信出来ますから大丈夫です。その方が私を気にせずに、ゆっくりと気持ちを整理出来るでしょ」と応え、店に向かって歩き出しました。

私は思わず岩崎を呼び止めました。

「上手く言えませんが、最初は岩崎さんを、ただ単に他人の奥さんを抱きたいだけの人かと思っていました。それだけじゃ無くて、気遣いのある方なんですね」

告白を聞いてくれた岩崎に、私は素直な本音を漏らしました。

「いや、私は貴方の奥さんを写真で見て、一目惚れしただけですよ」と笑いながら応えると

「まあ… 人にも言われますが、お節介が好きなのかな…」と真顔で考え込んだのです。

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そんなやり取りの後、岩崎と別れて私は駅へと向かいました。
巨大なターミナル駅は、私の苦悩とは無関係に人が流れていきます。

この中で、私自身の性的願望が招いた板挟みと同じ境遇の人はいるのだろうか…
いる筈なんてないかも… 私だけなんだ…

そんなことを考えながら、家に向かう電車に乗り込みました。

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川島 ゆきひと

Author:川島 ゆきひと
夫である私の見ている前で他人と体を重ね合わせ、すべてを受け入れる妻の姿…
夫である私にすらまだ見せたことのない露わな妻の姿…

30代になった私たちが寝取られや夫婦交換で体験した様々な出来事、いろんな方との出会いを、このブログに書きたいと思います。

私の詳しいプロフィールについては、こちらをどうぞ








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