躊躇いを断ち切るように私は息を止めました。襖の向こうにある現実を直視する覚悟はしている筈なのに、もう1人の怯えた自分が背後から手を押さえ付けているのです。
悴んだように固まる指先を、私の中に巣食う願望と執着が振りほどきました。
私がその時、僅かに開いた襖の隙間から目にした妻の姿は、時の流れがどれほど過ぎようとも決して薄れゆく事はないでしょう。
ほの暗い和室の片隅に置かれた行燈の微かな光が、白いシーツの上で重なり合う妻と岩崎の姿を浮かび上がらせます。彼は仰向けのまま両脚を開かされた妻の上に体を被せ、その下腹部を押し当てながらゆっくりと肉茎で由香里の奥深くを味い、粘液の絡む膣の艶かしさの虜となっていたのです。
妻の唇は小刻みに震えながら、声にならない悶えの息を繰り返しています。
悦楽の極みに歪む岩崎の顔を見つめながら、より深い交わりを求めるように身体を反らす妻…
私が幾度も愛した身体を他人に与え、男の支配に身をまかす妻…
あまりに罪深い、残酷なまでに美しく淫らな由香里の姿でした。
行き場を失った卑屈な情愛が、私の理性を押し潰します。私は目の前の光景を見つめながら、裂けそうなほどに張りつめる勃起を握り締めたのです。
手の中で熱く火照る肉茎は、妻への想いが溶け込む透明な滴を糸のように垂らします。身を切られるような現実と願望が入り混じる襖の隙間越しに、私は二人の行為を見下ろしながら自慰に浸ったのです。
妻がその体内に他人の精を注がれる姿を待ち焦がれながら…
他人の白濁液が、愛する妻の美しさをより際立たせると信じて…
次の瞬間、恍惚の中をさまよう妻の目と、彼女を見つめる私の目が交差したのです。
彼女は驚きと羞恥で身体を硬直させ、岩崎の首に廻した手を離します。岩崎はその気配を察し、後にいる私へ振り返りました。
震える足で体を支え、妻が他人と愛し合う姿を見つめながら自慰にふける私に二人の視線が向けられます。
「川島さん、覗いていたんですね…」
岩崎が乱れた息の混じる掠れた声で私に問いただします。
そのように仕向けておきながら、私の動揺を弄ぶかのような言葉でした。
「見たければ近くにどうぞ… 遠慮なさらずに」
彼は笑みを浮かべながら、妻に押し当てた下腹部をゆっくりと離しました。一瞬、由香里の身体が身震いするように反応します。
露わに晒された妻の秘部から、筋の浮かぶ浅黒い肉茎が引き抜かれました。亀頭が膣口から離れた瞬間、締め付けられていた茎は悦楽の滑りから解き放たれ真上に反り返ります。
由香里の愛おしい粘液で濡れ光る欲の棒は、上を向いたまま吐精への至りを求めて揺れ動いています。
結婚以来、満ち足りた平穏な日々を過ごしてきた私と由香里の生活は、この逞しく膨れる肉茎によって変えられていくのです。
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