どれだけの時が経ったのでしょうか…
長い時間のようにも思えるし、もしかしたらほんの一瞬だけなの知れません。
私と妻は交わりが果てた後、そのまま寄り添いながら眠ってしまったようです。
川島さん… 川島さん…
私は岩崎に起こされ我に返りました。
二人の上には薄い毛布がかけられていました。
「川島さん… 私は自分の部屋に戻ります。奥様によろしくお伝え下さい…」
岩崎は、まだ眠ったままの妻を気遣い、私に小声で話しかけてきました。
私は朦朧とした意識の中で彼に頷きました。
「もし… もしも奥様からの御許しが出て、朝までの時間の中でもう一度、奥様を愛する機会を与えて下さるなら、私の部屋に電話して下さい」
「分かりました」
岩崎は、音をたてないよう静かに部屋を出ていったのです。
私は部屋の照明を消してから、傍らで眠っている妻に腕を添えました。
微かな息遣いが聞こえます。
穏やかな寝顔は普段の妻のままですが、彼女の口元や首筋には他人の跡が残っています。
夢のような先程の出来事は、間違いなく現実なのです。
眠ったままの妻の顔を見つめながら、彼女と出会ってから今日までの出来事を走馬灯のように想い返しているうち、いつしか私も再び眠ってしまいました。
妻がシャワーを浴びる音で、我に返ったように飛び起きました。
時計を見ると深夜2時になろうとしています。
私は深く息を吸ってから、ふらつく足で妻のいる浴室に近づいたのです。
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