再び一人だけになった部屋の中で、孤独の時間が過ぎるのを待ち続けました。
ベットはきちんと整えられ、張り詰めたシーツと並んだ二つの枕からは、妻と岩崎が交わった痕跡は微塵もありません。全て、妻が消し去ったのです。
私への気遣いからなのか、それとも恥じらいの気持ちからなのか…
妻を想いながら隣室で一夜の時を過ごした私にとって、逆に交わりの証こそが慰めになることなど、彼女にとっては思いもよらないことなのでしょう。
私はベットの傍らにある屑籠に手を伸ばしました。
上には数枚のティッシュが載せられ、奥にある「痕跡」が私の目に触れないように隠されています。
そのことが一層、私の嫉妬と焦燥を掻き立てたのです。
経験したことのない屈折した感情が、私を突き動かしました。
それは、妻を他人へ差し出す以上におぞましい行為… 妻と他人が結ばれた淫らな跡を求める醜悪な行為だったのです。
私は屑籠の中から、幾重にも折り畳まれたティッシュを掴みました。たどたどしい指先でそれを開き、中にある淡いピンクの避妊具を手に取ったのです。
中には濃厚な白濁液が注がれ、零れた滴がティッシュに深く染み込んでいました。
妻は、この精液の脈動を膣の中で感じ、淫らな喘ぎを漏らしたのです。
昨夜、私の目の前で、岩崎が避妊具の中の精液を妻の口内に垂らした、あの光景が蘇ります。
満ち足りた表情でそれを受け入れ、愛おしむように粘液を舌に絡めた由香里…
他人の欲望の果てを味わいながら、その直後に夫とも交わる淫らな妻…
私の手のひらにある避妊具は、岩崎によって妻の中に封じ込められていた何かが解き放たれた証でもあるのです。
妻に対して放たれた精の白い香りが、私の呼吸を次第に荒げました。秘めた願望が叶ったことへの満ち足りた気持ちと、妻の変化への期待と恐れが私の中で交錯します。
いっそ、この精液を妻の膣奥に注いで欲しかった…
妻の秘部から零れる白濁の滴りが見たかった…
満たされた願いは、連鎖する新たな願望となって私の奥に芽生えたのです。
早まる脈の鼓動が、やがて私の下腹部の茎を上へと押し上げます。
妻だって本当はそれを望んでいた筈だ…
由香里は岩崎の精を子宮の奥に浴びたいと願っているんだ…
一夜の満たしは、やがて果ての無い次への欲となって、私をその先へと誘うのです。
>> 体験告白や官能小説をもっと見る>> アダルトブログをもっと見る