「由香里… 岩崎とのセックスのこと… 教えて欲しいんだ…」
私は喉が上擦った声で妻に問いかけました。
妻は躊躇いながらも、小さく頷いたのです。
「うん… 感じたよ… とても凄く… 」
目を閉じながら、妻から返ってきた言葉を私の中で何度も繰り返しました。
他の男との交わりによって、由香里が満ち足りた時を過ごしたことを確かめることが出来ただけでも、私には充分だったのです。
「由香里… 今まで以上に好きになるから… もっともっと愛するから…」
私は、肉茎を這う妻の指先を手で制しました。
「由香里は疲れてるんだろ… 横にいてくれるだけでいいから…」
私は妻にそう言うと、茎を握る自身の手を早めたのです。私が欲しかったのは、妻との交わりや愛戯ではなく、他人と一夜を過ごした彼女が傍らに寄り添ってくれることだったのです。
極みへと達する扉は、既に開きかけていました。先端の割れ目から流れ続ける淡い先走りが、糸を引きながら指を濡らします。
「由香里… 見て… もっと近くでよく見て… 」
私は掠れる息でその言葉を口にすると、快楽に震える体を仰け反らしました。それと同時に、握った茎が痙攣するように大きく脈を打ったのです。
固く閉じた目蓋の裏側が眩しさに染まった瞬間、熱い飛沫が下腹部に散りました。
昨日から数回の射精を経ても尚、私自身の男性の証は尽き果ててはいなかったのです。
それはあらゆる面で私とは比べるまでも無い、岩崎という男の逞しさに対する劣等感の裏返しだったのかも知れません。
由香里を想いながらだったら何度でも放てる…
男としての雄々しさは岩崎に及ばなくても、夫として彼女を愛おしむ気持ちは誰にも負けない…
迸りが収まるまで、妻は私の姿を見つめ続けました。
彼女は、他人と交わる妻に身を焼くような想いを募らせ、その姿に支配されゆく夫を受け入れてくれたのです。
また、それと同時に、他人と妻との性の関係を禁じる封印が解き放された夫婦の姿でもあったのです。
>> 体験告白や官能小説をもっと見る>> アダルトブログをもっと見る