岩崎は妻の後頭部に手を添え、顔の前に肉茎を近付けると、その唇に先端を押し当てたのです。
私の心臓は音をたてて震え、下腹部の奥へと熱い脈流が注がれます。今更ながら心の奥底では、妻が拒むことを願っていたのかもしれません。
無情にも、彼女の唇はゆっくりと開き、口の中へと押し込まれる強張りを受け入れたのでした。
ゆ… 由香里…
亀頭の粘りを舌先に絡めるようにゆっくりと舐め取ると、次の瞬間、妻自らの意志で膨れ上がった茎の火照りを愛おしむように、口内の奥深くへと包みこんだのです。
それは妻が夫婦の営みの中で、幾度も私のために尽くしてくれた行為そのものでした。彼女は夫の欲望を叶えることが情愛の証あるかのように、その舌で私の肉茎のあらゆる部分に触れ、なぞり、味わってくれました。
今、それと同じことを、私を前にして他人である岩崎に対して行っているのです。
私自身が願い、周到に計画したことでありながら、嫉妬と怒りが混じり合った感情に眼前の光景が歪みました。
肉茎で塞がれた妻の口元からは、唾液が透明な光を反射しながら紐のようにシーツに零れ落ちます。
他人の性器は彼女の喉までを犯し、敏感な先端で奥深くを欲しがりながら繰り返し揺れ動くのです。
岩崎は仰向けになって妻の口淫を受けながら、彼女の耳元を指先で撫でていたのですが、次第にその動きは小さくなり、やがて止まってしまいました。
それと同時に、最初は微かに、やがてはっきりと岩崎の口からよがりの声が漏れ始めたのです。
彼は妻に対し、自身の男根の付け根にある睾丸の袋を指差しました。彼女は口の周りに手を当て、唾液の糸を拭き取ると、躊躇いもなく睾丸の袋に舌先を伸ばしたのです。
由香里… 他人のためにそこまで尽くすのか…
岩崎のため… それとも…
私の中に、もはや理性と羞恥は残ってはいませんでした。妻の舌先を見つめながらバスローブを脱ぎ、震える手で下着を引き下ろしたのです。
股間から突き出る嫉妬にまみれた勃起が二人の前に晒されました。
艶を帯びた茎の周りを筋が這い、先端に刻まれた割れ目から狂おしい滴を漏らす夫の勃起を、妻は薄目を開けて見つめます。
傍らにあるローションを手のひらに取り、粘りの液で肉茎を握りしめると、目に映る二人の行為を受け入れながら、自慰に浸りました。
由香里… もう… 我慢出来ないんだ…
お前があまりに淫らで美しいからなんだ…
肉茎の火照りを癒やす冷たい粘液の刺激が、不条理な未知の悦楽へと誘います。
今まで、妻に対して自慰をする姿を見せたことも、見つかったこともありませんでした。
心の中で妻に対する言い訳をしながら、自らが今している行為を正当化したのです。
夫でありながら、愛する妻が他人に対して行う口淫に堪えきれず、自らの手で自身に快楽を与える姿をさらけ出しながら、岩崎と彼女が結ばれる瞬間を恋い焦がれました。
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