他人の姿を交錯させた罪深い交わりを終えても尚、私達は体を重ね合わせたまま、昇りつめた極みの余韻に浸っていました。
やがて妻の息が安らぎを取り戻し、いつもの由香里になったことを見届けてから、微かに強張りの残る茎をゆっくりと引き抜いたのです。
妻の乱れた着衣に、膣口から垂れる白い精液の溜まりと愛液の湿りが混じりあっています。
「由香里のスカート… 汚しちゃったね…」
私は乱れた呼吸のまま、妻の耳元に声をかけました。
「ううん… いいの…」
由香里は俯いたまま笑み浮かべます。私は横たわった彼女を抱き寄せ、唇にキスをしました。
つい今し方まで、身悶えながら他人を求める喘ぎを口にした妻の面影は消え去っていました。
ですが私の中では、貞淑だった彼女が漏らした罪深く淫らな言葉が、幾度も繰り返されているのです。
「由香里… 次に岩崎と会う日を早く決めたいんだ… もちろん、由香里が妊娠しない日にするから…」
妻は虚ろな目のまま、無言で小さく頷きました。
「本当にいいよね… 岩崎が由香里の中で… 直接、中で…」
私は喉の奥で途切れそうになる言葉を、押し出すように妻へ向けたのです。
もしかしたら私は、無意識の内に彼女の心変わりを封じようとしていたのかも知れません。
「今の安全な日はもうすぐ終わるから… その次でいい?…」
その後は二人で寄り添ったまま、言葉を交わすこともなく、無音の暗がりを見つめていました。
私は妻に添えた手のひらで、柔らかく滑らかな肌の感触を心に刻み込んでいたのです。
何日かの後に岩崎が精を注ぎ、やがてそれは由香里の中にゆっくりと溶け込みながら、同化していくのでしょう。
妻の体の極一部であっても、それは他人が放った精が混ざり合ったものなのです。
胸を掻きむしる悩ましい想いに苛まれながら、私はいつの間にか眠りの底に落ちていきました。
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