偽りの眠りを演じる私のすぐ横で、妻に重なる岩崎の動きが次第に早まります。体位を変えることもなく、由香里を抱き締めたまま首筋に顔をうずめ、深く大きく下腹部を揺らし続けるのです。
一瞬、微かな由香里の声が聞こえました。それは、すすり泣きにも似た、何かをねだるような甘く切ない声でした。私が思わず息を止め、その言葉を聞き取ろうとした時には、既に闇の中にかき消されていたのです。
岩崎は妻の耳元で小さく二度頷き、膝を折り曲げるように彼女の両脚を抱えます。
由香里の爪先は真上を向いたまま、暗がりの中での無惨な影となって揺れ続けました。妻の美しい脚線が他人によって陵辱される光景に胸を押し潰されながら、私は自分の茎を握り締める手を早めたのです。
愛する妻が男の慰みものとなる姿…
背徳にまみれた罪深さが彩る、闇の中での営み…
私は今夜、それらを得るために大切な何かを失いかけているのでしょうか。由香里が変わりゆくことよりも、自分自身が内側から壊れゆくことへの恐れと焦燥が込み上げます。
いつまでも由香里の夫でいれるなら、それでも構わない…
私の心の中で、由香里の喘ぎが螺旋のように繰り返されます。
彼女が口元を手でふさぎながら必死に身悶えの声を堪えても、私にはそれが無音の喘ぎとなって聞こえてくるのです。
淫らになることを恐れなくていいんだ…
由香里が堪える姿を見せつけられる方が辛いんだ…
岩崎の息は次第に荒れ、時折、大きく生唾を呑み込みます。混じり合った精が溶け込む膣奥を深く抉りながら、昂る恍惚に体を震わせているのです。由香里の生暖かな潤いに溢れる秘部は、岩崎の迸りを欲しがりながら縮動を繰り返しているのでしょう。
由香里の夫だから誰よりも知っている…
極みに達する由香里の秘部の艶かしさを…
私は他人の傍らで妻への恋をつのらせ、闇の中で手枷と口枷をはめられたような自慰に浸りながら、その存在を消し続けたのです。
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